台湾の鉄道 概要

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  • 台湾の鉄道 概要
  •  台湾の鉄道は、島の外側をぐるっと1周する縦貫鐵路3つの支線、阿里山へ行く阿里山鐵路高速鉄道(台灣高速鐵路、THSR)、台北、台中、高雄を走るMRTからなる。 このうち、MRT、阿里山鐵路(林務局運営)および台灣高鐵(台湾新幹線)以外の鉄道線を、台湾の国鉄にあたる台灣鐵路管理局(TRA、台鉄)が管理している。

     縦貫鉄路は、西側を走る西部幹線と東側を走る東部幹線に分かれる。西部幹線は台湾の主要都市が点在するメインルートで、路線は電化されている。一方、東部幹線は現在電化が進行しているが、まだ非電化区間が多い。

  • 台湾の路線
  •  西部幹線、東部幹線を構成する各路線および台鐵が管理する路線の名称と区間は以下のとおり。なお、西部幹線の二手に分かれている区間が、海線と山線。

    西部幹線 Western Mainline
     西部幹線(基隆~高雄)
      山線(竹南~台中~彰化)
      海線(竹南~日南~彰化)
     屏東線(高雄~枋寮)
    東部幹線 Eastern Mainline
       花東線(台東~花蓮)
     北廻線(花蓮~蘇澳新站)
     花蓮港線(吉安~北埔)
     宜蘭線(蘇澳~八堵)
    支線
     平渓線(三貂嶺~菁桐)
     内灣線(新竹~内灣)
     集集線(二水~車埕)
    南廻線(枋寮~台東)

    ※自強、莒光、復興号のような座席指定列車が走るのは西部、東部幹線のみ。支線は普通列車のみ運行。

     線路の幅は台灣鐵路管理局(台鐵)は日本と同じ1067mm、台北や高雄、台中のMRTや高速鉄道(新幹線)は1435mm、阿里山森林鉄路は762mm。762mmは今はなき台東線や製糖会社、製塩会社の鉄道で使用されていた。

     列車は自強號をはじめとして6種類ある。主要幹線となる環島路線(西部、東部幹線)は西側が電化区間で、電車や電気機関車牽引の客車が多い。東部幹線の多くの区間と支線、阿里山森林鉄路は非電化。

     車両の製造メーカーは自強号だけでも3種類有り、日本、南アフリカ、イタリア、イギリス、韓国製と種類豊富。これら外国製車輌は機関車や電車で、台湾製の車輌は客車や貨車のみといった感じに分かれている(新型自強号の客車は韓国製)。台湾には国営の車輌メーカーがあるが、車輌の国産化には積極的ではなかった。しかし、2002年に日本の車輌製造メーカーと共同で台湾初の民間車輌メーカーが設立され、鉄道車両の国産化をはじめた。

     なお、「台湾版新幹線」ともいわれる台灣高速鐵路(台灣高鐵)は、日本の新幹線方式と欧州の技術と併用した高速鉄道。車両はJRの700系を基本設計とした「700T」を使用し、台北から台湾島西側に沿って高雄までを約90分で結ぶ。