'02夏 大井川SLの旅  [ 前へ | 目次 | 次へ ]
Railroad > Japan > Oigawa Railway, 2002 Summer

文字サイズの変更

高速バスで静岡へ

 6月下旬、日々の混雑する山手線での通勤にも嫌気が差し、たまにはのんびり列車で旅もしたくなったので、友人を誘って静岡県の大井川鉄道にSLを乗りに出かけることにした。

 大井川鉄道は昭和50年からSL動態保存を行っており、SL動態保存のパイオニアとして有名。今でも毎日SL急行列車(1日1往復、最大3往復)を運転している。SLはC10、C11、C12、C56の、昭和5〜21年の間に製造された機関車5両が茶色や青色の旧型客車を牽いて走っている。

 東京から大井川鉄道の金谷駅へ行くには、いくつかの手段がある。以下はその比較表。

※SL発車時刻 金谷駅 11:50

  • 各移動手段の時刻表と車輌の比較
  • 移動手段 東京発 静岡着 静岡発 金谷着 車輌
    新幹線(指定席) 0946 1045 1053 1123 100系か300系(新幹線車輌)
    ムーンライトながら 2343 0231 1053 1123 373系特急型電車
    普通電車(373系限定) 0520 0827 1053 1123 373系特急型電車
    東名高速バス 0720 1028 1053 1123 高速バス

  • 各移動手段の運賃と快適さの比較
  • 移動手段 運賃 長所 短所 備考
    新幹線(指定席) 3570+2920円 快適、余裕を持って出発できる 運賃が高い。早すぎてつまらない。  
    ムーンライトながら 3570+510円 朝寝坊する心配が少ない。特急車輌なのでそこそこ快適。安い。 座席車だから寝にくい。  
    普通電車
    (373系限定)
    3570円 安い。特急車輌なのでそこそこ快適。安い。 朝早い。初電で東京へ行くのはだるい。  
    東名高速バス 2850+570円 安いのに快適 バス酔する人には× バス往復券4890円

    ※新幹線利用の際、「ぷらっとこだま」という企画乗車券をつかうと静岡まで新幹線指定席が4500円と安い。
    ※運賃欄に"+xxx円"とついているのは、新幹線・ながらの指定席料金。バスは静岡金谷間のJR運賃。
    ※どの手段でも静岡・金谷間はJRの普通電車利用。

     我々は「東名高速バス」を選択した。新幹線は快適だが運賃も高く、早く着くのでつまらない(のんびり旅したいとの気持ちから)。夜行や普通電車は好きだが、バスのほうが安いし快適、青春18きっぷの季節でもないことから決定した。往復切符なら4890円+JR運賃1140円=6030円と、新幹線指定席の片道運賃にも及ばない。これはいい。

     当日、7時には東京へ集合し、東京駅八重洲口1番乗り場から7:20発の急行静岡行きバスに乗車。きっぷは高速バスのりばにある自動券売機で買える。座席指定ではない。が、朝早いので東京駅を出た時点で15人程度しかいなかった。

     快適に高速道路を走り、静岡ICで降りたバスは市内を通って静岡駅へ。一般道におりるやいなや道路の混雑に巻き込まれ、若干の遅れ。15分程度だったか。予定の列車には乗れたので一安心。この程度の遅れは、バスなので仕方ない。

     バスの中でも眠り、電車の中でも多少眠り、金谷駅到着。大井川鉄道の金谷駅は、JRの改札を出てすぐ右手。窓口に行って予約した指定券とフリー切符を買う。

    「大井川線 自由キップ」 大人3,620円
    「SL急行券」 大人560円

     我々がJRの駅を降りるとき、浜松方面から来た列車に幼稚園生くらいの子供たちを連れた団体が来た。目的は我々と同じ。SLだ。小さな大鉄金谷駅はすぐさまガキんちょであふれかえり、居場所がない。すぐさま目の前にある神社に逃げ、旅の安全を祈る。

     SLは発車10分前くらいにホームへ入ってきた。