韓国の風景印を郵頼する方法

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 風景印は、日本以外にも韓国、中国、台湾、スイス、カナダなどにあるらしい。
風景印 - Wikipediaを参照

 旅行先で郵便局に立ち寄って集めるのもよいが、私が風景印を集め始めた2021年時点では、コロナ禍でそうもいかなかった。
 韓国に郵頼してみたので、ここにメモしておく。

韓国の風景印について

 韓国では「観光郵便日付印(관광우편날짜도장)」と呼ばれている(通称 観光印)。黒か紫色のスタンプで、大きさは日本と同じ。変形印もある。
 使用開始や終了は郵政事業本部のサイトで公告されるほか、使用中のものは下記で検索できるようになっている。

韓国の風景印使用状況

 日本のように1局1種類でなく、1局に数種類配置されることがある。

 2024年2月11日現在の使用状況
 435局、496種類
 (内訳:1種類389局、2種類34局、3種類9局、4種類は汶山、扶余、慶州の3局)

 参考まで、このサイトでも最近の改廃情報や、収集した印影を掲載している。

郵頼するには

送付した内容物

▲ 左から押印指示書、返信用封筒、押印してもらう台紙、国際返信切手券、往信用封筒

用意したもの

  • 往信用封筒と切手 封筒は、左上に自分の住所氏名、右下に送り先の郵便局の住所を書く。
    切手は、韓国(アジア)なら第一地帯、定形で25gまで90円。封筒はなんでもよいので、普通の茶封筒を利用した。
  • 風景印を押印してもらう台紙と切手 はがき大の用紙を用意し、先に入手した切手を貼った。
  • 返信用封筒と切手封筒は、左上に送り主、右下に自分の住所氏名を書く。
    封筒に切手は貼らず、同封した国際返信切手券で現地切手に引換えてもらうよう押印指示書に記載した。
  • 押印指示書書き方は日本と変わりなく、台紙にどのように押印してほしいか内容を明記する。

外国に郵頼するときのハードル

 用意するものは、日本と何ら変わりない。
 ただ、現地の切手をどう用意するか?返信にはいくらかかるのか?現地語で押印指示書が書けるか?などを解決しないといけない。

現地切手の入手方法

 近所の郵便局では買えないので、切手商の通販を探して「現在有効な未使用切手で、風景印を押せる条件を満たせる切手」を買った。(韓国郵政から個人が切手を購入するサービスはあるが、実質外国在住の外国人は登録できない)。

風景印が押印できる条件は?

 日本では、最低額(63円)を満たせばいいが、台湾のように「現行切手ならOK(額面を問わない)」の場合もあるので、確認したい。
 韓国では、通常郵便物の最低料金以上を満たす必要がある。
 (参考:郵便業務規程 第11条(郵便日付印の使用)、韓国・国家法令情報センター)
 参考まで、韓国内通常郵便物の料金表を以下に示す。

区分内容重量料金(ウォン)
通常郵便物規格郵便物5g以内400ウォン
25g以内430ウォン
50g以内450ウォン
規格外郵便物50gまで520ウォン
1kg以内50gごとに120ウォン加算
2kg以内200gごとに120ウォン加算
6kg以内1kgごとに400ウォン加算
  • 2021年9月1日から適用
  • 重量50g超過時、規格外郵便物に該当(規格要件は「郵便物規格」参照)
  • 国内特急は30㎏まで(6㎏超過1㎏ごとに400ウォン加算)
  • 50g以内の規格外はがきは450ウォン(規格封筒50g以内の料金)を適用

(参考:科学技術情報通信部告示第2021-52号(国内通常郵便料金及び郵便利用に関する手数料)、通常郵便物料金 - 韓国・郵政事業本部)

依頼する郵便局を探す

  • 観光郵便日付印(使用中)などで、押印したいデザインの風景印を探す。
  • 郵便局の住所を探す(検索サイトで、郵便局名を入力する)

     宛先を書くときは、郵便局名の後ろに「観光郵便日付印担当御中」(下線部)のように、風景印の郵頼であることを明記する。

    경상북도 영덕군 영덕읍 덕곡길 90 ←住所
    영덕우체국 ←郵便局名
    (관광우편날짜도장 담당) 귀중 ←(観光郵便日付印担当)御中
    36432 ←郵便番号
    Rep. of KOREA ←国名

    返信に必要な料金を確認する

     韓国→日本宛なら、航空便で10g以内570ウォン、20g以内610ウォン。現地切手が用意できない場合、割高かもしれないが国際返信切手券(後述)を使う手もある。
     なお、コロナ禍で韓国から日本への航空便(書状)は中止されていたが、2022年9月8日から再開された。

    区分重量地域別料金(ウォン)
    1地域4地域
    航空書状10g以内570ウォン720ウォン
    20g以内610ウォン850ウォン
    30g以内690ウォン1,090ウォン
    航空はがき地域共通 430ウォン
    航空書簡地域共通 480ウォン
    船便書状20g以内地域共通 470ウォン
    50g以内地域共通 950ウォン
    100g以内地域共通 1,430ウォン
    船便はがき地域共通 310ウォン
    • 2017年4月1日から適用
    • 1地域(日本、中国、台湾、香港、マカオ宛)、4地域(アフリカ、中南米、西インド諸島、南太平洋)のみ抜粋

    (参考:韓国・郵政事業本部サイト、国際郵便料金

    国際返信切手券について

     先方に郵送料の負担をかけずに返信を受け取りたいとき、現地切手に交換できる国際的なクーポン券。郵便局の窓口で買える。
     万国郵便連合(UPU)に加盟している国々で発売されており、日本での発売額は150円。
     「一番距離の遠い航空郵便に使える最低額の切手」に交換可能とされており、引換可能額は各国で異なる。

    郵政事業体引換可能額備考
    日本郵便130円分
    韓国郵政850ウォン分
    (航空書状 4地域 20g)
    自国発行分の引換は不可

     風景印の郵頼なら、前述の料金は国際返信切手券1枚で十分だろう。もし、1枚分の料金を超える重量なら、必要額相当の国際返信切手券を同封すればよく、逆に、引換可能額以下の場合、押印指示書に明記すればおつりを現地切手でもらうことも可能だ。

     なお、国際返信切手券は有効期限があり、2024年2月現在は「2025年12月31日まで有効」になっている。 4年に1回発行されるようで、現行のものは2021年10月1日から発行。「発行日から○年間有効」でなく、タイミングによっては、買った時点で有効期間が短い、郵便局に在庫がないこともあるので、期限には注意したい。

    参考資料:
    お知らせ - 日本郵便

    日韓間の国際郵便(航空便)について

     通常時、日韓間の航空郵便はだいたい1週間程度が目安となる。

    郵政事業体送り先航空便(標準日数)
    日本郵便韓国7日(関東から)
    韓国郵政日本、香港など極東地域5~10日

    参考資料:
    お届け日数表(通常郵便物航空便:関東) - 日本郵便
    国際郵便物標準送達所要日数案内 - 韓国・郵政事業本部

    (参考情報)日韓間の国際郵便(船便)について(2021年9月現在)

     コロナ禍の影響で、一時期は韓国→日本間の郵便は船便のみだった(EMSを除く)。
     公式では下記の様になっているが、実際には23~81日程度かかっていた。(当サイトで郵頼した実績による)

    郵政事業体地域標準日数
    日本郵便韓国1カ月程度
    韓国郵政日本、香港20~30日

    参考資料:
    お届け日数表(国際小包:川崎東郵便局) - 日本郵便
    国際郵便物標準送達所要日数案内 - 韓国・郵政事業本部