札沼線(北海道医療大学・新十津川間)の廃止と小型印

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2020年5月6日に廃止となった、札沼線 北海道医療大学~新十津川間。

2019年11月末から始まったとされる新型コロナウィルス感染症の流行は、2020年に入ってから日本でも報道が多くなった。外国人観光客が減少したくらいまでは生活にあまり変わりはなかったが、日常生活でマスクをし始めるようになり、その後の感染者拡大とともに3月2日からの全国小中学校の休校や、 職場での出張や外出制限、テレワーク推進などで、旅行はもとより段々と日々の外出もままならなくなってきていた。

札沼線とは

2019年現在、札沼線は札幌市の桑園から新十津川町の新十津川までの路線で、桑園~北海道医療大学間が電化区間、北海道医療大学~新十津川間が非電化区間となっていた。
非電化区間を走る気動車は、北海道医療大学より少し手前の石狩当別駅から発着しており、2016年3月以降、石狩当別~浦臼間が2往復、浦臼~新十津川間が1往復運転されていた。
2018年2月、JR北海道が発表した維持困難線区にこの区間も含まれ、同年10月、周辺自治体が路線の廃止を受け入れたため、2020年5月6日に廃止となる予定だった。
(参考:Wikipedia - 札沼線

廃止に先立ち、2020年4月1日から代替バスが走り始め、4月3日には廃止を前に乗客が増えることを見込み、4月11日から浦臼止まりの列車を新十津川まで延長して2往復とし、GWの5月2日から6日までは感染拡大の予防対策として指定席化することがJR北海道から発表された。

小型印を郵頼する

このころはすでにコロナ禍で旅行などできる状態でなかったが、新十津川郵便局で「JR札沼線終着駅新十津川2020.5.6ラストラン」の小型印があることを知り、郵頼で押印してもらうことにした。
せっかくなのでキハ40のイラストと、廃止となる各駅の駅名を入れた台紙を作って送った。

その後、4月7日に緊急事態宣言が発出され、4月15日にはJR北海道から定期列車の最終運行を4月24日に変更すると発表された。
発表の中には、混雑緩和を考慮して列車運行は2両編成、さらに18日からは4両編成としたほか「町外からの来場自粛のお願い」があり、沿線自治体の住民のための最終運行は4月27日に行うと書かれていた。
郵頼して少し後だったが、「ラストラン」の日付が変更されたので、すぐに台紙を用意して、「4月27日付」押印依頼で翌朝ポストに投函した。

緊急事態宣言により、再度のラストラン実施日変更

その夜、JR北海道から改めて発表があったことを知った。緊急事態宣言の対象地域に北海道が追加されたことにより、最終運行は翌17日新十津川駅10時発という。
押印が「ラストラン後」となってしまうが、あきらめるしかない。
しかし、17日の日中に新十津川郵便局から電話が入った。後で送った「4月27日」の郵頼ではなく、先に送っていた分が届いており、「今日ラストランなので、今日押しますか?」とのことだった。
確認したところ、先に依頼していた分は「5月6日押印希望」だったのだが、もともと郵便局がお休みでダメだったとのこと。
もちろん、是非お願いしますと伝えた。「ラストラン」の日の押印となり、ありがたい対応だった。

ラストランの小型印と、新十津川の風景印。コロナ禍が落ち着いたら、この風景を見に訪れてみたい。

【参考資料】
札沼線 石狩当別~新十津川間の運転計画について - JR北海道
新型コロナウイルス感染症対策本部(第27回) - 首相官邸、2020/4/7
札沼線(北海道医療大学・新十津川間)最終運行について - JR北海道、2020/4/15
札沼線(北海道医療大学・新十津川間)最終運行について - JR北海道、2020/4/16

「JR札沼線終着駅新十津川2020.5.6ラストラン」小型印 - 日本郵便
※いずれも2020年5月24日閲覧